b型肝炎の検査によく用いられるエコー検査とは

b型肝炎が発症してしまった経験のある人や、血液検査を受けて肝臓に関わる数値が高値を示した人がよく行う検査として腹部エコー検査があります。超音波検査とも呼ばれるこの方法は一体何を見ているのでしょうか。b型肝炎でよく用いられている理由や、他の検査方法との違い、検査方法としての特徴を理解しておきましょう。

エコー検査とはどういうものか

エコー検査は病院での検査として医師も比較的気軽にやってみましょうという話をする検査の一つとして知られています。超音波を体内に向かって照射し、反射してきた超音波を観測することにより臓器などの状態を把握することができるのがエコー検査です。

超音波として選ばれている波長は液体の中を通りやすい性質があり、空洞がある部分はあまり状態を確認することはできません。しかし、肝臓のように内部が密に満たされている部分ではどのような状態になっているかを反射してきた超音波から推測することができます。

エコー検査で用いられる機器はただ超音波を発生させ、その反射波を観測するだけのものです。そのデータを解釈して映像にできる理論計算の方法と、計算を速やかに行えるハード面の開発が進んだことにより実現されている画像検査法となっています。

その映像を専門家が見ると臓器などに異常がある可能性が高いかどうかを判断することができるのです。エコー検査によって確定診断ができるケースは少ないですが、他の検査をして何らかの問題が起こっていると考えられた場合や、症状から判断してエコーによる診断が可能な病気にかかっている可能性が疑われた場合などにはよく用いられています。

エコー検査は全く人の体を傷つけることなく行える検査なので、医師としてもまずはやってみましょうと提案しやすいのも特徴です。検査費用も比較的安いことから、病気にかかった人が状態を確認するために定期的にエコー検査をすることもあります。

b型肝炎でよく用いられるのはなぜか

b型肝炎の検査でエコー検査がよく用いられているのには二つの理由があります。一つは肝臓がエコー検査で比較的鮮明に調べられる臓器だからです。肝臓に異常が発生すると超音波の反射の様子が変化し、きれいなはずの画像に乱れが生じたり、空白部分が見られるようになったりしてきます。

その状況が悪化する方向になっていると肝障害が進行していると考えられるでしょう。逆にきれいな姿に戻りつつある場合には肝臓が回復してきていると考えられます。肝臓の障害は自覚症状を伴いにくいことから、あまり肝臓の状態について患者自身では判断できません。

黄疸が出るなどの見た目でもわかる症状はありますが、必ずしも肝臓の状態がどの程度かという尺度になるわけではありません。血液検査で肝臓の機能を調べることもできるのは確かです。しかし、その値が上下したからといって肝臓がどのように異常な様子になっているのかは判然としないでしょう。

エコー検査は可視化することができるため、肝臓のどの部分がどのように変化しているのかが見て取れます。詳しい状況はエコーの映像だけでは判断できないこともありますが、経過を追って見てみるとb型肝炎による肝障害が進行している様子や回復していく状況を確認できるのがメリットです。

もう一つの理由は患者にとって負担が少ない検査方法だからです。体に傷をつけないだけでなく、診断薬なども飲む必要はありません。画像を鮮明にするために必要なゲルを腹部に塗布する必要がありますが、拭けば落とせるものなので特に支障はないでしょう。

費用面でも他の検査方法に比べて負担が少なく、定期的に検査するのにも向いていることからエコー検査がよく用いられているのです。

診断のときには血液検査が用いられるのはなぜか

b型肝炎かもしれないと思ったらエコー検査を受ければ良いのかというと必ずしもそうではありません。あくまでエコー検査でわかるのは肝臓の状態が正常かどうかです。異常があるからといって原因がわかるわけではなく、例えばアルコールの飲みすぎで肝障害になっていたとしても同じような映像が取られることもあります。

そのため、経過観察のための検査としてはエコー検査がよく用いられていますが、診断のときには参考にしかされていません。

血液検査によってb型肝炎ウイルスの抗原を検出できた場合にb型肝炎ウイルスのキャリアだと診断されます。

人によってはキャリアになっていてもb型肝炎を発症していないこともあります。何かの拍子でb型肝炎ウイルスが増殖していき、肝臓で炎症を起こすようになってしまうとb型肝炎の症状にもだんだんと悩まされるようになるでしょう。

その段階になってからキャリアだと気づく人も多く、エコー検査で肝臓に問題があるとわかってから血液検査でb型肝炎だとわかるというケースがよく見られています。

症状が重いときに用いられる検査とは

b型肝炎だと血液検査でわかっても、症状がどれだけ進行しているのかがわからないと対処も難しいでしょう。エコー検査ではせいぜい肝障害が起こっている可能性の高い場所を大まかに調べるのが限度です。そこで本当に何が起こっているのかを調べるにはMRIやCTによる検査が行われます。

b型肝炎が原因で肝障害が起こっている可能性もありますが、肝がんなどの他のものが主な原因のこともあるでしょう。症状が重いときには特に他のリスクファクターについても十分に確認するのが一般的です。診断薬を使用する必要があるのでリスクは若干あるものの、生検をするのに比べたら負担が少ない方法でしょう。

いよいよ状況がよくわからないときには入院の必要がある生検で実際に肝臓の一部を取って確認することになります。このように大変な手術を受けるよりは気軽に受けられるのがMRIやCTです。

気になったときには検査を受けてみよう

肝臓は沈黙の臓器とも呼ばれていて、症状を自覚したときには既に手遅れということもあります。b型肝炎にかかったかもしれないという懸念がある、あるいは疲れやすくなったりお酒に弱くなったりしている症状が気になっているというときには病院で検査を受けてみましょう。

血液検査で肝臓に関わる数値を確認し、腹部エコー検査で肝臓の状態を見てもらえば治療をする必要があるかどうかは概ね判断できます。疑わしいものが見つかった場合にはb型肝炎の抗体検査を行うことになるかもしれません。

しかし、その段階で治療を始めれば症状を悪化させずに済む可能性が高いので、早めに病院に行ってみることが大切です。